最近、YouTubeをみていると、2chで資産形成に関するスレッドを切り抜いた動画をよく目にします。
常に同じような内容が流れているので見てもしょうがないと思いながらもつい見てしまいます。
そのなかでは金額が大きくなると複利の効果も大きくなるとのやりとりを目にします。
しかし、わたしも株式投資を10年間続けてきて、複利の効果を徐々に感じてきているなか、複利は金額ではなく時間によってもたらされると考えているところですので、本日は改めて書いていきたいと思います。
わたしが初めて株式を取得したのは2016年の神鋼商事(8075)でした。
2016~2020年度までの5年間は投資のペースは遅く、証券会社への入金額は累計750万円、平均150万円/年でした。
2021~2025年度までの5年間はペースをあげて累計2,150万円、平均430万円/年を入金しています。
配当金受取の期ズレの影響もあるので投資2年目である2017年度を発射台にすれば、手出しでの証券会社への入金額450万円に対する配当金は10万円でした。
2025年度では入金額2,900万円に対して157万円の配当金を得ました。
2026年度には入金額3,300万円に対して配当金209万円まで拡大する見込みです。
入金額に対する配当金の利回りが以下のように上昇しています。
2017年度(2年目)|10万円÷450万円=2.15%
2025年度(10年目)|157万円÷2,900万円=5.43%
2026年度(11年目)|209万円÷3,300万円=6.32%
複利の効果というのはこの入金額に対する利回り改善があたるものであり、金額の多寡は関係ありませんね。
わたしの11年間での投資額は3,300万円ですが、もっと投資のスピードを緩めて年間30万円(月2.5万円)で累計330万円と10分の1の投資額のケースでも、利回りは同じく11年目で6.32%となります。
金額は209万円の10分の1の20.9万円となるため、もしかした物足りなく見えるかもしれません。
しかし、年間の投資額が30万円の人から見れば、20万円超の配当金が入ってくることのインパクトは絶大かと思います。
その意味で、投資額が10分の1の人にとっては絶対金額は少なくても割合は等しいため複利の恩恵は同じく得られていることになります。
2chを切り抜いた動画では、●●万円から複利の効果を実感するから●●万円までは頑張って入金しよう」といったコメントが目立ちます。
これは絶対額に着目したコメントであり誤りで、正しくは「●●年から複利の効果を実感するから●●年間は頑張って投資を継続しよう」ですね。
ただし、もう少し複雑に考えていくと、ここまで私自身も自覚しながら混同して書いていますが、2026年度の配当金が209万円まで拡大する内容には「複利の効果」に加えて「増配効果」もあります。
10年間の投資実績を通じての配当金や売却益による運用益は1,030万円でした。
つまり、入金額3,300万円+運用益1,030万円の投資元本のうち、運用益1,030万円が「複利の効果」に該当します。
新規投資の目標利回りは3.0%、実際は3%台半ばぐらいですので、1,030万円×3%台半ば=30万円強が複利の効果に該当するかと思います。
30万円強である複利の効果を計算しやすく33万円とすれば、利回り改善効果は1%となります。
上述の利回りは2017年度が2.15%、2026年度が6.32%であり、この間の利回り改善は6.32%-2.15%=4.17ptです。
つまり、4.17ptのうち1.0ptが複利の効果、3.17ptは増配効果によるものと考えられます。
とここまでつらつら書いてきましたが、3.17ptをすべて増配効果として「複利とは別物」と捉えるかどうかもまた悩ましいところです。
わたしは配当性向30~40%台を目標に新規投資をしています。
逆に言えば50~60%台は内部留保されることになり、この分は株価上昇に寄与します(アップルは1995~2012年まで配当せず成長投資に振り向けており、配当ではなく株価上昇によって投資家に報いる方針としていました)。
実際、わたしの投資先の銘柄も多くが株価上昇を果たしており、株価が上昇した分の利回りが維持されるのだとすれば増配がなされることになります。
近年は東証がPBR1.0倍以上を求める姿勢を出したりといったことを背景に株主還元を強めて増配する動きが強まるなど外部環境による増配も見られます。
しかし、純粋に「時間の経過によって」企業が成長して増配がなされるケースもあり、これは「複利の効果」と同じ理屈なのだろうとも思います。
そう考えると、増配効果による3.17ptの利回り改善のなかにも、広義に捉えれば複利の効果による影響が混じっていると考えることができるかと思います。
「複利の効果」は利回りだけに注目して考えれば非常にシンプルです。
例として毎年5%ずつのリターンを想定すれば、1年目に投資した100万円は10年後は155万円、20年後は253万円、30年後は412万円と成長速度が加速します。
しかし、実際の投資においては「毎年5%ずつのリターン」が配当金のように実現し計測可能なもの、企業成長のように内在して計測不可能なものに分かれます。
そうしたなか、「複利の効果」はここまで書いてきたように計測することは非常に難しいなと感じています。
話はだいぶあっちこっち行きましたが、いずれにしても複利の効果は金額で語られるものではなく、期間で語られるべきものだと考えています。
上述したとおり増配は複利の効果とは異なる意味合いがあるとは考えているものの、広義には複利と捉えても良いとも考えています。
足元増配傾向が続くなか、多少ペースが落ちても5年後には約400万円の配当金を見込むことは可能かと思います。
このとき累計入金額は5,300万円ですので、利回りは7.55%まで上昇します。
これも複利の効果だと前向きに捉えて、今後も投資をしっかりと継続してその恩恵を享受したいと思います。
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